日本では、欧米先進諸国と異なり、特にHIVに関しては1990年代以降に急増傾向にある。各疾患ごとに増加傾向は異なるが、若い世代を中心に性の開放化が大きく進んだ事に、性行為感染症の知識や性教育が追いついていない事が大きな要因といえる。また、かつては性行為感染症の存在や調査自体があまり知られておらず、近年になって性行為感染症が認知されるに従って、これまで見逃していた潜在的患者が発見されている事も、急増の原因である。一般に「ピル飲めば生でHして大丈夫」というような言葉にもあるように性行為に対して「避妊」のみにしか知識が普及しておらず、「行為感染症の予防」という知識が著しく欠けている事が大きな問題でもある。また欧米とは異なり、日本の性風俗店では、いわゆる「本番行為」以外の「素股」「フェラチオ」「アナルセックス」等が多く、「本番行為(陰茎の膣への挿入)」を行わない事で、ただ避妊さえすればよいという理由でコンドームを使用しないで直接陰部の接触を行うサービスが横行している事も、感染の拡大を招いているともいえる。つまり、精液や膣液などが陰部などの粘膜に直接付着することによる感染を防ぐことができず、感染のリスクを高めている。

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